様々なテーマから、リアルなドイツを、その愛すべきところもザンネンなところも白日の下に晒す『ドドンとドイツ!!』。
ドイツ映画の公開ラッシュが続く今、映画からドイツを探ってみようということで始まった、ドイツ映画シリーズ!!出演陣の萌えと燃えが錯綜した前回に続き、第2弾は7月公開予定の2作品 『バルーン 奇跡の脱出飛行』 と『17歳のウィーン フロイト教授 人生のレッスン』を取り上げます。
出演は、ドドン・ファミリーの伸井太一/柳原伸洋さん、マライ・メントラインさん&神島大輔さん夫妻、そして前回が初登場とは思えないほど馴染んでいた、字幕翻訳家の吉川美奈子さん。作品から見えてくるドイツ人気質に歴史や文化、舞台となった町や土地、そして出演俳優について、時に真面目に、時にミーハーにトークを繰り広げます。
今回も映画館に足を運びたくなる(だろう)超強力ラインナップはこちら↓
◆ドイツ映画をディ~プに楽しむ 2 吉川美奈子
「ドドンとドイツ!!」の2回目です。今回ご紹介する作品は1回目とガラッと変わります。片方は東ドイツが舞台。東ドイツの小物や建物もたくさん出てきます。DDRが大好物という方にとっては、たまらない作品です。もう片方はウィーンが舞台。ブルーノ・ガンツのフロイトは、はまり役です。今回も出演者はとても魅力的。映画を2倍楽しんでいただけるよう、濃~~いネタをご用意して渋谷でお待ちしておりますね。
◆ドイツの心臓・テューリンゲンなくしてドイツなし! 伸井太一(ドイツものライター)
◆ブルーノ・ガンツのセリフが語るドイツ近現代史 柳原伸洋(ドイツ現代史研究者)
「いやぁ、映画って本当にいいもんですね」という水野晴郎氏の言葉が、一層心に染みわたる2020年7月……。このような状況下ですが、実はドイツ映画は「豊作」を迎えているといってよいでしょう。とくにナチズムの過去や東ドイツの歴史をテーマにした作品が多いのです。そして2020年7月だからこそ、各作品の映り方も、鑑賞者の内面では変化するといえます。とくに家にいる時間が増えたことで、「日常の時間」と「特別な時間」との境界線がぼやけ、上映時間という時間的区切りのある異世界へと誘ってくれる映画は、さらに重要な存在になりました。
◆最新ドイツ映画で暴露されるドイツおよびドイツ史の本質について
マライ・メントライン&神島大輔
はい、今回はコメディ抜きの2本です。東独からの亡命と晩年のフロイト。真面目なテーマです。が、しかし東独もフロイトも「やりすぎ」でいろいろ歴史的に物議を醸した存在だけあって、映画のストーリーラインをたどるだけで作品テーマの真髄や奥底に至ることができるとは限りません。というわけで、どんな深読みが可能か、そして、峻厳なだけで我々の映画解読が終わるのか、とても疑わしいです。ということで今回もどうぞよろしくお願いいたします。